腐食測定機Dr.CORR(ドクターコロ)
ランク3
概要
Dr.CORRは鉄筋直上のコンクリート表面に3つのプローブを張り付けることで、完全非破壊で交流インピーダンス法による腐食状態の推定が可能である。なお、3つのプローブは、測定対象と導通している鉄筋上かつ、直線距離で1300mm以上離れるように設置する必要がある。
Dr.CORRは東京理科大学、港湾空港技術研究所、飛島建設及びクリアパルスとの共同開発による製品である。
特長・効果
生産性
安全性
作業負担
コスト
コンクリートをはつることなく鉄筋のインピーダンスが測定可能
従来の測定機器では、鉄筋と測定機器を接続するために鉄筋の一部をはつり出す必要があったが、Dr.CORRはコンクリートをはつり出すことなく鉄筋の腐食状態を精度よく測定できる。
測定中はハンズフリー
従来の測定機では測定中はプローブを手で保持する必要があったが、測定に使用する3つのプローブは粘着導電性ゲルで固定するため、測定中はハンズフリーとなる。
最終的なアウトプットは腐食速度
腐食速度から鉄筋の状態を5段階で評価可能。評価基準の初期設定はCEB(コンクリートヨーロッパ委員会)の基準を採用しているが、任意での設定も可能である。
主な用途
コンクリート中の鉄筋の腐食を正確に把握することで、劣化が顕在化していない箇所の腐食程度・範囲を特定可能であり、コンクリート構造物の効率的な維持管理計画の立案が可能となる。
実績・適用例
自社事例
断面修復予定の鉄道高架橋での測定
- 検証現場:
- 鉄道高架橋
- 検証年月:
- 2023年4月17日
- 現場名:
- (参考)高架橋補修工事
- 建物用途:
- 鉄道高架橋
- 使用期間:
- 2023/4/17のみの検証
断面修復を施工予定の床版を測定。はつり出した鉄筋は腐食状態であり、判定はレベル4(中~高程度の腐食)であった。また、鉄道通過時の振動でプローブが落下することなく測定可能であった。
解体中のビルでの測定
- 検証年月:
- 2024年8月24日
- 建物用途:
- オフィステナント
- 使用期間:
- 2024/8/24のみの検証
解体予定であるビル内の柱(かぶり70mm)を測定。はつり出した鉄筋は健全な状態であり、判定はレベル2であった。
その他
- 建設技術展2023近畿 インフラDXコンペ「審査委員特別賞」